2007年7月31日火曜日

「エゾヤマツツジ」



頂いた時は樹高五十センチ位だったが

三十年過ぎると高さも一・五メートル

枝先から枝先迄二メートルを超え

離れて見ると赤い花の塊が浮んでいる様に見える

庭のツツジで最初に咲くのがエゾムラサキツツジ

二番目がエゾヤマツツジなのだが今年は気温のせいか

ヨドガワツツジが二番目に咲いた

ツツジの花弁は五枚の様に見えるが

基部では一緒でこの形を合弁花と呼ぶそうだ

サクラの花びらは一枚ずつ散るので離弁花
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.136」2002.5.19 室蘭民報掲載

2007年7月30日月曜日

「道道室蘭環状線」



室蘭大谷高校・室蘭養護学校の横を抜けると

正面に室蘭岳 雪は消えていた

冬 道横に立っていた防雪柵も畳まれ

木々の新緑が道沿い続く

地図には道道室蘭環状線と

室蘭土木現業所に聞くと

「東町の汐見交差点から石川町七十九番地迄」と

古いが北海道開発局発行の道道が緑色の全道図を見る

細部は不明だが汐見交差点→鷲別→工大→天神町→

知利別→室蘭大谷横→霊園下→幌萌大橋→石川町で

国道三十七号線に接続する
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.135」2002.5.12 室蘭民報掲載

2007年7月28日土曜日

「史跡の桜」



「陣屋の資料館裏のミズバショウが咲いた」

と聞いたのは四月の中旬

二十九日娘の運転で陣屋へ行く

ミズバショウは盛りを過ぎていた

史跡へ行くと桜の花

日頃主役の杉は桜の引立役になっていた

今迄気付か無かったが枝垂れ桜も見事に咲いていた

土手には白い花の群生ニリンソウだった

キクザケイチゲの白い花もあった

地面を這う様に小さな黄色の花

ここの草花で最初に咲いたのはこのキバナノアマナ
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.134」2002.5.5 室蘭民報掲載

2007年7月27日金曜日

「マイヅルソウ」



笹を刈った跡にマイヅルソウが沢山出て来た

大沢小学校へ通う道端にも沢山あった

その頃白い花は見たが

秋に線香花火位の赤い実がなる事も

草の名前も識らなかった

十年程前津軽国定公園の十二湖へ行った時

山の博物館の大きなパネル写真で名を識った

小学生の頃大沢の山で遊んだが

草花の名はツクシ タンポポ ヤマソバ(延齢草)

ヘビマクラ(水芭蕉)そんな位か

水芭蕉のあった沢は学校のグランドの下に
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.133」2002.4.28 室蘭民報掲載

2007年7月25日水曜日

「鯉のぼり」



十日前後だったろうか

ポストに投函の帰り鯉のぼりを見た

二階のフェンスに取り付けられた鯉は風が無く

下がったままだった

翌日も翌々日も風が無かった

少し風の出た日向い側の歩道から鯉のぼりを写した

下の緋鯉と青鯉はポールに巻き付いていた

二階で気付いた若奥さんは坊やを抱いてはずして呉れた

「風が出ますとね」「久しぶりに見るので嬉しくて」と謝意を

下からは坊やの顔は見えなかったが成長を祈った
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.132」2002.4.21 室蘭民報掲載

2007年7月24日火曜日

「ギョウジャニンニク」



十年程前親戚の裏山から

根付きのギョウジャニンニクを三本頂いた

葉を頂いても根を掘らない事も聞いていた

日当たりの良いところに植えた

毎年長い花茎の先に小さな花が球状に咲く

落ちた種から小さな一枚葉が出て

二枚葉に変り三枚葉になって花が咲く

採らなかったので増え今年三枚葉を根分けした

数年前阿寒で食べたおしたし歯ざわり良く美味で

聞くとギョウジャニンニクの解凍と

育つのを見ていると採れない
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.131」2002.4.14 室蘭民報掲載

2007年7月22日日曜日

「共用水道栓」



チマイベツ浄水場の前庭に

長年活躍したライオンの顔の水道栓を讃える様に

石組みの池が完成していた

小学生の頃一般家庭には水道設備がなかった

町内の所々に屋外共用水道栓が立っていた

その水道の専用の鍵が家毎にあった

学校から帰ると水汲みが子供達の仕事だった

四斗甕一杯(約七十二リットル)と

バケツ二杯分汲むのが日課だった

俺の代りに水を汲んだら本を貸してやると

騙された事もあった

中学に入る迄続いた
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.130」2002.4.7 室蘭民報掲載

2007年7月21日土曜日

「中島公園通り」



地図には中島公園通りと記載されているが

会話では近くの知利別小学校か

工業高校裏のバス通りと呼んでいる

ここに住み始めた頃はバス路線がなくバス停迄遠かった

知利別の幼稚園に通う娘と毎朝ここを歩き工業高校の角で別れた

その頃知利別小学校裏の通用門近くから

測量山が見える事には気付かなかった

定年間近に東町の勤務先迄歩く様になって識った

先日の黄砂の時は測量山は見えなかった
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.129」2002.3.31 室蘭民報掲載

2007年7月20日金曜日

「ダスキン通り」



東室蘭駅西口でタクシーに

「ダスキン通り」と言うと家の上の通に来る

知利別小学校の裏からベネディクト幼稚園に

横に抜ける楽山中腹の道路

ダスキンの工場が無くなって三十年?近くになるだろうか

住宅地なので変わる呼称がない

この道からイタンキ岬と汐見トンネルのある丘が見える

家を建てた頃は家は疎らで道路は未舗装

バス停も遠かった

その頃は家の前からこの光景が見えていた筈なのだが

憶えていない
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.128」2002.3.24 室蘭民報掲載

「高砂一丁目公園」



雪の朝高砂一丁目公園へ行く

楽山は白く輝いていた

今の雪はすぐ解ける

昨年山頂にアンテナが建った

なに用なのかと見ている

先日或る書類に居住年数を書き込む欄があった

いつも娘がここに来てから幼稚園に入ったのでと教えていたが

建設確認書を見ると今夏で三十五年

地域も変わった

この公園も流れ込む水を利用した

水辺の公園の案もあったそうだが

管理費の面で現在の形になったと聞いた
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.127」2002.3.17 室蘭民報掲載

2007年7月19日木曜日

「シジュウカラ」



暖冬の二月暮らしは楽だった

寂しかったのは野鳥の飛来

群で来るシジュウカラは見なかった

一羽で来たのを三度だけ

スズメは例年より多く毎日三十~四十羽来た

ヒヨドリも毎日一、二羽来たが餌台で争う姿はなかった

珍鳥はカケス餌はパンの耳二度来た

二月の写真を見ると平成九年シジュウカラの群に

コガラ・ヒガラ・ヤマガラが混じって来た

手帳にはシメ・ツグミ・アトリの名と数

餌買いのメモも 大雪続きの年だった
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.126」2002.3.10 室蘭民報掲載

2007年7月17日火曜日

「ひな人形」



二月中旬今年もテレビの上に飾られた

高さは五センチ弱小さいが部屋が和む

何時頃から飾る様になったか定かでないが

娘達が就職して家を離れた頃だったろうか

毎年陶器の売場では一月下旬になると

陶器製のひな人形を陳列する

買うのは中年の女性との事だった

もう一対十二、三センチのがあるが 

前のテレビの上面が少し斜めで不安定だった

冬休みと夏休みに来る孫は

ミニのひな人形を見た事がない
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.125」2002.3.3 室蘭民報掲載

2007年7月14日土曜日

「ヒヨドリ」



十六日は陽差しは強く雪解けの地面に

クロッカス・水仙の芽餌台にヒヨドリ二羽

一羽はヒマワリの実を 変だと顔を見ると毛がはねていた

レンジャクと気付いた時は飛び去った後餌台で見たのは初めて

電柱 高い木の上でピーッ・ピーッと甲高い声で鳴くのがヒヨドリ

餌台ではパンの耳リンゴを食べる春は桜の蜜も吸う

東京近郊では街に定住して増え 

二、三月には冬野菜を喰い荒し農家は害虫扱いと
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.124」2002.2.24 室蘭民報掲載

2007年7月12日木曜日

「レンジャク」



十年程前の雪の朝

バス停の歩道の端に赤黒い点々が

真っ直ぐ五・六米位ついていた

家の裏から鳥の飛び立つ音

道路向いの電線に十四、五羽並んで止る

点々は糞だった

図鑑を見ると尾の先が赤い方がヒレンジャクと

毎年二月中旬頃群で来る

今年は二日バス停近くで見た 

翌朝カメラ持参で近くの公園に行く

ナナカマドの実は無くなっていた

街路樹 庭の紅シタンの実も食べる

半月位で姿を消す今年早く来たのは気温?
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.123」2002.2.17 室蘭民報掲載

2007年7月10日火曜日

「中島公園」



一月下旬雪の朝中島公園の木々も雪化粧をして風景を変えた

退職前の二年か三年毎朝この路を歩いた

家から東町の勤務先まで三十四、五分

雨の日雪の日はバスで通勤

この公園の朝は散歩する人走る人と多様

急ぐと時間は短縮出来たと思うが

汗ばむのをさけゆっくり歩いた

最近歩く距離が減った

毎朝描く絵便り遠くのポストへ投函すれば 

その分歩く距離も増えると思うが

近くに投函の日々
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.122」2002.2.10 室蘭民報掲載

2007年7月9日月曜日

「工大側登山道Ⅲ」



鷲別橋をこえ左々へ進むと針葉樹林

前回ここで五十雀を見た

今回は他の鳥の囀りも聞えなかった

野鳥との出会いも定年後庭に餌台を作り鳥を待った

来たのは雀 雀かと思ったが他の鳥が来る目安と聞いた

十日程して四十雀が来た

茶の間に鳥の図鑑を置いた

ある朝幹をつかんで上から下りて来た鳥五十雀だった

昨年餌台が壊れ撤去した 

雪の朝四十雀が来た

又餌台を作ったが鳥の飛来は減った
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.121」2002.2.03 室蘭民報掲載

2007年7月8日日曜日

「工大側登山道Ⅱ」



白樺林の前を通り林道を進むと

国有林の標識と入山の注意事項が書いてある

そこを過ぎると鷲別橋昭和五十八年十一月完成と記入

数年前の秋橋の上から上流をスケッチした

橋の下を飛び廻るカワガラスを見た

早春の頃来た事もある舗装道路の雪が消え

「蕗のとう」を見たいと来たが残雪が多く期待ははずれた

この川が登別市との境界かと地図を見ると

境界は水源地横から北上 

橋の名は鷲別だが室蘭市内だった
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.120」2002.1.27 室蘭民報掲載

2007年7月5日木曜日

「工大側登山道Ⅰ」



水元町奥の日鋼水源地管理人住宅横にゲートがある

その横を通り右手牧場の馬を見ながら歩くとスキーを履いた人

会釈すると「毎日この道を歩いているのですか」

「時々」と答えたが前回来たのは二年前の三月

「お先に失礼」と声を掛けられ二人に抜かれる

スキーで歩く人 散歩帰りの人たちにも出会う

四十雀の声野鳥も多い 白樺林の横から室蘭岳が見える

営林署の保安林道だが室蘭岳工大前の登山道と呼んでいる
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.119」2002.1.20 室蘭民報掲載

2007年7月3日火曜日

「黄千両」



暮の十五日横浜で甥の結婚式

帰りは十七日午後の便にし翌日は天気次第とした

翌朝晴天 窓から富士山が見えた

新幹線三島駅で降りる

ホームから真白な富士山が大きく見えた

私鉄の駅から修善寺行きに乗る

駅の案内所で宿を決めバスで修善寺温泉

温泉民宿の部屋に入るとコインのコタツ

庭に水仙の花 白南天その横に黄橙色の千両の実

聞くと「これは赤くならずこの辺では

黄千両と呼んでおります」と
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.118」2002.1.13 室蘭民報掲載

2007年7月1日日曜日

「シャコバサボテン」



百科辞典にシャコバはなくシャコサボテン

葉?は茎節と記載ブラジル原産で自生地では大木に着生

明治の初めに日本に渡米

観賞用に鉢植えされ温室で栽培された

茎節の形がシャコ貝に似ているのでシャコサボテン

又クラブ(蟹)カクタスと呼ばれ

クリスマス頃花が咲くのでクリスマス・カクタスの英語名

シャコサボテンとカニサボテンは

両種の雑種が多く区別は難しいと

今年最後の日曜版 良い年をお迎え下さい
 


「小友さんの絵手紙散歩 No.117」2001.12.16 室蘭民報掲載